『ズートピア』感想

※ネタバレを気にせず感想を書いています。
 
ズートピア』を観てきました。
 
当初は観に行くつもりはなかったのですが、子供達がお気に入りの「ズーラシアンブラス」が日本語版のエンディングを演奏していると知って「じゃあ観にいこうか?」と、家族3人で行ってきました。息子とは『スター・ウォーズ フォースの覚醒』を観に行きましたが、娘とは初めて一緒に観るオトナ映画です(アニメ映画は一緒に観に行っていますが、大人も楽しめる映画、という意味で)。
 
娘は怖がりなので、怖いシーンで騒いだりしないか心配だったのですが、とりあえず大丈夫でした。研究所の怖いシーンでは、二人とも目と耳を塞いで丸くなってましたが。
それより、子供達がそれぞれの個性を感じさせる楽しみ方をしていたのが新鮮でした。感受性が強めな娘は、ジュディが田舎に帰るシーンで号泣。音楽好きな息子は、エンディングで自然に手足でリズムをとってしまっているなど。
とにかく「映画を一緒に観て、あーだこーだ感想を言い合う」体験を家族全員でできたのがとても良かったです。それぞれが何かを感じ取ってくれればいいなと思います。
 
私?
 
私の感想はねえ!
ボゴ署長最高!!!厳しいけど嫌がらせでやっているわけではないのだ。新人の紹介とか、ジュディだけでなくニックのときもやらなかったもんね(そして、それに対する反応がそれぞれ違うのが個性なのだ)。私は『ズートピア』の一番のポイントは「警察官に悪い人がいない」ことだと思っている。ホームである警察に悪い人がいないからこそジュディはあれだけのびのびと頑張れるのだ。
「頑張り」と書いたけど、私にとってこの映画は「ジュディの頑張り物語」だ。よく言われる「差別」とかそういうテーマは、味付けでしかない。ジュディほんとよく頑張るよ…序盤の警察学校で人一倍頑張るシーンで既に泣ける(親目線)。あと警察署のオフィスの大型動物サイズの机を意に介さないとか、「駐車違反100件」と言われて「じゃあ午前中に200件!」とか。しかも女子力が高いって…私服は可愛いし、Mr.Bigの娘(真に女子力が高いのはこの方なのだろうが、いやジュディもフツーに女子力あるよ)の髪型を褒めたことがピンチ脱出につながるわけだし。まったく、女性に嫌われない最強のヒロインかよ!私も好きだよ!
そんな感じで「ジュディが頑張って、事件が解決して、良かった」ぐらいしか思いつかないかなあ感想は。だってズートピアの未来は明るいでしょ。エンディングのダンスを見れば明らかなことだ。
 
個人的な好みで言えば、『インサイド・ヘッド』の方が好きです。あれは、心のえぐられ方が半端なかった。でも『ズートピア』はいい映画だし、観に行ってしばらく経つ最近になっても子供達からポロっと感想が出てきたりするし、「急ぐべき時にナマケモノごっこ」とかして楽しんでますよ。
 
あと様々な小ネタが最高です。私が一番「今の場面もう一回観たい!」と思ったのは「海賊版DVD」のパッケージです。ああいうの大好きです。
あと気になることとしては、人口的にはマイノリティである肉食動物がズートピアに来るときはどんな感じになるのか。意識的に警察などの仕事を選んでズートピア入りするんですかね。そこは「ボゴ署長青春編」として警察学校〜新人警官時代のスピンオフに期待するか(ないよ…しかもよく考えたらボゴ署長草食じゃん。ただスピンオフが観たいだけっていう)。あとナマケモノの頭の中はどうなっているのか。最後のオチを見た後では「彼の頭の中の時間の流れは我々の理解の範疇を超えている」ことは確かでしょう。きっと四次元以上。

 

ズートピア (まるごとディズニーブックス)

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第1弾は『ズートピア』と『アナ雪』! コミックやクイズなどが楽しめる「まるごとディズニーブックス」 | ダ・ヴィンチニュース

『シェフ 三つ星フードトラック始めました』を見ていました

※ネタバレしています。
 

3ヶ月ほど前になりますが…

インフルエンザと学級閉鎖中のおうち時間に『シェフ 三つ星フードトラック始めました』を見ていました。

公開されていた時は見る気がなかったのですが、2015年タマフルシネマランキングの放課後ポッドキャストでオススメしている方が多数いたので興味が出てきて、借りて見てみました。
夜中に一人で見ようと思っていたんだけどレンタルDVDの返却日が迫ってしまったので子供達が遊んでいる横でなんとなく一緒に鑑賞、といういつものパターン。
このDVD、今はどうか知らないけど3ヶ月前はレンタル店でなかなか見つけられなかった。結構ヒットしていたと記憶していたので「2015年のベスト」的なコーナーを探したけど見つからず、一般の「人間ドラマ」的なコーナーも見てみたけど見つからず、もう一度「ベスト」コーナーを見てみたら、端っこの「コメディ」の棚にありました。コメディ…かなあ?
 
感想は、音楽がオシャレ、料理がオシャレ。
メディア拡散の様子の描き方が秀逸。我が家では、TwitterYouTube等のソーシャルメディア(特に、その「怖さ」)について説明する際によくこの映画を引き合いに出します。
 
とても良い映画だと思うんだけどね…ラストだけはどうしても納得できないですね。あんな風にすれ違いを反省して?復縁ができるなら、そもそも離婚なんてしねーよ!!!という話ですよ。まあ、物語的にはそれが一番ドラマチックだし、あのママは相当パワフルで魅力的な人だから、彼女ならありえるかなとも思えるけれど。でも、「ねーよ!!!」というのが離婚家庭の母として思うところ。途中ちょろっと出てくる下ネタより、このラストを見たときの方が、子供と一緒に見たことを後悔したわ。「ゲッ!」と思ったわ。ねーから。

『おそ松さん』が終わってしまった

書けずにいたら少し前のことになってしまいましたが…

『おそ松さん』が終わってしまいました。
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娘作・松野家6兄弟
 

大丈夫、1ヶ月経っても松ロスは全然癒えていないから。本当に第6シーズンまで続いてほしいと思っていたので、終わったことが受け入れられない。受け入れられずに月日が流れて3年後くらいにある日突然「そうだ、終わったんだ」と受け入れられそうな気がする。
1月の「十四松まつり」から見始めたので、ほとんどリアルタイムでは見られなかったんだけど、その次の「逆襲のイヤミ(イヤミカート!)」からは録画を必ず保存して繰り返し見、第一松からのDVDも買ったりレンタルしたりして見ている。そして我が家のドライブのBGMはこれだ。

 

 

 

SIX SHAME FACES ~今夜も最高!!!!!!~

SIX SHAME FACES ~今夜も最高!!!!!!~

 

 

 

 

このCDには第2クールのエンディング「今夜も最高」の全員バージョンと各松バージョンが入っているのだが、このCDを聞いていて思うのは我が家の『おそ松さん』の楽しみ方は「見分ける」楽しみにあったということだ。
「今夜も最高」では、同じシチュエーション(気になる女の子と偶然の出会い…からの自己アピール、「夢をみせてよ!」と言われたら。大体ジャケットからして「各松が花を持つとしたら」の絵だ)に対して兄弟がそれぞれ違った反応をするのだが、それを聞いて「やっぱり『おそ松』ならこう言うよねー」などと楽しむ。それは自分の読みとキャラクターの言動が一致していた場合だが、何と、一致していなかった場合も「そっちだったか!」という感じで意外と楽しいのである。自分の想定しているキャラクター観を超えない中での外しだからこそ楽しめるんだけど、最終的には「見分ける」ことさえできてしまえばもう松たちが何を言っても楽しい、という状態になってしまうのである!つまりはただのファン。
あー本当にするめのように楽しめるなー特に第1クールなんてあえて見分けがつかないようにしている場面が多々ある(ように、第2クールから入った私には見える)からなぁー。いや、「見分ける楽しみ」というのは古今からのオールスターものやアイドルにもあると思うけど、大前提である物語とか歌とかを無視して「ただ、見分けること」のみが快感に直結し、しかもそれがすごく面白いという『おそ松さん』って偉大と思うんだけどなあ!!
 
とはいえ、ですよ。
以前書いたときは「子供と一緒におそ松さんを見ているのなんて我が家だけではないか…」と思っていて、学童にウチ以外に見ているらしい家庭があった!と動揺していたが、その後になって他にも見ているらしい家庭の話を息子から聞いたり、娘の幼稚園に顔を出したときに園児から「ぼくねーチョロ松が好きー」などと話しかけられたりしたこともあってすっかり慣れてしまった。何だ、見ている家庭はそこそこあるじゃないか(さすがに松グッズを持っている保護者は見つけられなかったが)。
でも、幼稚園児にまで見つかってしまったら、元々が深夜アニメであった以上、一次コンテンツとしての『おそ松さん』は終わるしかなかったのではないか。
 
 
 
…とでも考えないとやりきれないですよまったく。
さ〜びしい〜〜なぁ〜!(泣)

上野公園の迷子

母と娘が迷子になった。

こうなる予感はしていた。まず、母が携帯電話を家に忘れた。それから、動物園に入ってすぐに娘が一度迷子になった。最初にパンダを見たいね、と言いながら入園した私達だったが、入るなり見えたパンダ舎の行列と「50分待ち」の看板にパンダは諦め、それじゃあこっちの鳥から見ようか、と言いながら後ろを歩く母と子供達の方を振り返ると、娘がいない。息子をパンダの像の前に残して母と二手に分かれて探しながら途中にある迷子センターに駆け込んだところ、娘はそこにいた。ああよかった、一人で勝手にどこかに行っちゃダメだよ。ちょっとお母さん、子供達から目を離さないで。二人を同時に見なくてもいいから、一人からは絶対に目を離さないで。とくにユミからは。

そして、桜の時期の上野公園は混んでいる。春休み中の土日だから余計に混んでいて、これは迷子になるかもしれないと思っていたのだ。
思っていたのであったが。

モノレールに乗るにも並び、疲れきっていた私達はどうにか動物を見終わり、そろそろ帰ろうか、ということになった。JRの上野駅に行くには動物園の池之端門から弁天門まで戻らなくてはならない。私達はのろのろと歩き始めた。人混みにのまれて私と息子、母と娘の二手に分かれ、じゃあ出口に集合ね、と叫んだ私と息子はどうにか出口にたどり着いたものの、いくら待っても母と娘が来ない。ただの鉄格子のような門の周りには母と娘の姿は見えないし、門のそばに立っている係員も、それらしい女性と子供は見ていないと言う。
これは行き違いになったかと、今通ってきた道を母達と別れた場所まで戻ってみるがいない。周りを見回しながらまた門まで戻ってみるが、その道にもやはりいない。
もう迷子として届けるしかないと思い、係員に聞くと迷子センターは池之端門にあり、そこに直接行って手続きしなければならないという。疲れたという息子を励ましながらまた戻る。迷子。母が迷子なのか娘が迷子なのか、私が迷子なのか。

と、気付くと母と娘がトイレの前に立っている。もう、探したよ。だってユミが急にトイレに行くって言って走り出しちゃったから。もう、門まで来てよ。だってどっちの門に行ったらいいかわからなくなっちゃったから。
まだ何か言いたそうな母を無視して私は娘を抱き上げ、息子の手を取り、花見客でごった返す中を駅に向かってずんずん歩き始める。よほど疲れたのか、抱き上げてすぐに眠り始めた娘の体は重いので私の足は遅れて、母に追い越される。右、左、右、左。足を運びながら私は前を行く母の背中を見る。疲れていて精一杯の母の背中、私が中学の時に使っていたリュックを背負っている母の背中、私が思っていたより小さく見える母の背中は、少し曲がってきているような気がする。

『桐島、部活やめるってよ』本と映画の感想

ネタバレしています。


この本が発売されたのは2009年。話題になっていることは知っていたけど2008年に生まれた息子の育児に追われていて読む暇がなかった。そして2010年に娘が生まれてますます余裕がなくなり、少し余裕ができてきたかなと思っていたら離婚騒動でまた余裕がなくなった。それが最近ようやく余裕ができてきて、ふと「小説でも読もう!」と思い立って図書館に行き、「あ」の棚から順に物色していたところ、この本を発見して「そういえばずっと読みたいと思っていたけど読んだことがなかったなー」と思ったので借りて読んだ。結果、とても面白かった。面白かったので本を2回借りた後「これはもう手元に置いておいた方がいい!」と思って文庫本を購入してしまったほど。

桐島、部活やめるってよ (集英社文庫)

桐島、部活やめるってよ (集英社文庫)

Amazonレビューの評価の低さよ…。信じられない!

文庫は解説が映画版の吉田大八監督だし、WEB掲載された新章「東原かすみ〜14歳」がついているのでお得だ!!!

登場人物(に限らず高校生活全般の)あるある感がすごい。それでいて作者の主張が感じられるものとなっている。菊池が前田の「ひかり」に惹かれ、それまでとは違う道を歩もうとするのがその象徴だ。でもこのラストわかりにくいよね。っていうか宏樹はそれまで散々自分の内面を語っているくせに「野球部に戻るのか」については何も語らないんだよね。語らないことが不満なんじゃなくて、それまでの宏樹のキャラクターと違っているので、あのラストの描き方は不満だ。読み終わった後もう一度最初から読み返すと「野球部に戻る」つもりで歩いていくラストであることが明確にわかる記述が最初の方にあるんだけど(だから、記憶力がいい人はすぐにピンとくるのかもしれないけど、私はピンとこなかったよ…)。*1

あと「桐島」の章が読みたい。読んだ人それぞれが想像するのが正解なのはわかっているが、朝井リョウ氏の見解が知りたい!


そして映画版。

「そういえば映画にもなっていたなー」と思ってDVDをレンタルして見てみたら、これまたとても面白いじゃないですか!そしてとても面白かったのでDVDをもう一度見返してから本に戻ってみると、また新たな発見があるじゃないですか!*2

というわけで本と映画を比較して感想を書いていきたいのですが、直近に見た映画版の熱量が高すぎるので、どうしても映画の方に偏った感想になってしまうと思います。とはいえ本の方も大好きなので、また読み返して何か発見したら追記するかもしれません。

桐島、部活やめるってよ (本編BD 特典DVD 2枚組) [Blu-ray]

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出演者の方々の演技の上手さについては改めて触れません。

本と映画の一番の違いは物語の切り取り方だと思う。本では「人」で物語が切り取られているが、映画では「時間」で切り取られている。のだが、映画の時間軸の遡り方が複雑。単純に違う視点で同じ時間を繰り返しているのではない。

「一部巻き戻し」というか。例えば終盤の前田ラストでの「屋上から下りてくる宏樹」から「宏樹目線のラスト」(最後は「屋上から下りてくる宏樹」が繰り返される)への繋がり。「屋上から下りてくる宏樹」がなぜ繰り返されるのか。素人目線で考えると最初の映像はなくてもいいと思ってしまうんだけど、きっと意味があるんだろうし(入口でキャプテンと会話したから?)、そのセンスがすごいと思う。っていうかこんな見せ方ができる映画ってすごい。あと「好きになると、人はその人を目で追ってしまう」様子の映し方とか。自分が高校生の時にこの映画を見ていたら、絶対映画部を作って映画を撮ってるよ!前田に憧れるんじゃなくて、この映画に憧れるよ!


それから、本では風助の内面や実果の家庭の事情が描かれているが、映画ではカットされている。そこは本を読むと補完できるのだが、映画と全く違う部分もあるので「本が映画で語られていない部分をそのまま埋めてくれる」と考えると混乱してしまうかもしれない。

私が混乱した部分。

  • 実果に彼氏。梨紗と実果が彼氏の下校待ち仲間
  • 実果はバドミントン部ではないし、ライバル心を抱いている部活仲間はかすみではない
  • 沢島さん周りの人間関係
  • 沢島さんの好きな人
  • 竜汰の彼女(描かれていない)
  • 中学時代の前田とかすみの距離ーー!!
  • 映画の脚本を書いているのは武文

「もし、その通りはまっている部分があるとしたら、それはその通り読み取っていい」くらいの感じ。でも「まったく別物!」とも言い切れない。

映画になって、動いている様子が見られて良かったなと思ったのは宏樹と梨紗・沙奈だ。原作を読んだときには宏樹が内心で周りの人を見下している嫌な奴としか思えなかったんだけど、映画を見ると、確かにこんな人もいるかもなあと。東出昌大さんの演技が良かったのもあるけど。あと梨紗と沙奈は、クラスで目立つけど実果や宏樹から内心で距離を置かれている女子…ってどんな感じなのか想像がつかなかったんだけど、映画を見たらなるほどこんな感じなのかと納得がいった。*3

 

最後に。1回目に見たときは「自分は前田だ!」と思ったんだけど、2回目には「高校生の時の自分は前田だったけど、今は武文になっているかもしれない」と思った。高校生の時私は演劇部であり新聞委員(委員といってもクラスから決まった人数を強制的に出すのではなく、希望者のみで構成されている。なので部活のようなもの)であったので前田と同じくマイナーな文化部、であるのだがそれでけではなく、自分の好きなものに対して前田の「ロメロだよそれくらい見とけ!」な勢いであったのが、今は過剰に卑屈になってしまっている。武文は「(体育で活躍するクラスメイトに対して)不毛なことをさせといてやるよ」とか「(『おっ待た〜』をバカにされて)オレが映画監督ならあいつらは使わないね」とか、いちいち口に出すんですよね。ちょっと私もそういうところがあるので、反省。

*1:映画のラストも私は「野球部に戻る」派

*2:さらに言うとタマフルシネマハスラーの『桐島』の回と放課後Podcastと、サタデーナイトラボの『桐島、あのシーン忘れてるってよ!』も探して聞きましたよ。当時はタマフル聞いてなかったので。宇多丸さんがやたらと久保(ゴリラ)を敵視するのが面白かった。この映画の「響くポイント」って、本当に人によって違うんだなー。

*3:梨紗かわいいよね!でもよく見ると沙奈以上にキツイね。沙奈が「桐島くんと話するとき、一緒に行くね(セリフはうろ覚え)」に対して「何で?」のところとか。

夢、とは

わけあって、離婚後3年目にして初めて子供たちが元夫の実家に泊まりに行っているのですが、出発の前日に夢を見ました。

 

その夢では子供たちだけではなく、私も一緒に元夫の家に行っているのですが、

夢の中でも私たちは離婚している。

だけど面白いのが、元夫の弟は私たちが離婚した後に結婚したらしい(息子からの伝聞なので私はよく知らない)のですが、夢の中でも弟は結婚している、つまり、最後に会った時から情報がアップデートされているのです。でも結婚相手の顔は知らないので、完全に想像の産物です。

その夢の中で私と夫は離婚しているが、私は元夫の父親と兄弟から(母親は離婚騒動より前に亡くなっています)、完全に「そこにいるけど、いない」者として扱われる。それに対して弟の妻が「みんなちょっとお義姉さんに対して酷いと思う」と言って怒るのです。

その後、夢の中の私がどうしたのか、元夫の実家を飛び出したような気がするけどよく覚えていないのですが。


目が覚めた後、考え込んでしまいました。それは、完全に蓋をしていた感情であったので。

私は、子供たちだけを送り出すことなんて何でもないことだと思っていたけど、実は気にしているのか。私は、自分がもしあの家にまた行くことがあったら「ない者」として扱われると思っていて、それに対して怒りを感じているのか。そしてその怒りは、自分自身でぶつけるのではなく、誰かに代弁してもらいたいと思っているのか。

いや、たまたまそういう夢を見ただけであって「自分が本当はどう思っているか」なんて(普段蓋をしているならなおさら)夢の通りであるとは言い切れないけど。でも、自分の無意識を全て日の当たる場所に出しておきたいというか、コントロールしたいと考えている私にとっては、考えさせられる出来事であったなあと。そう思う。

映画『オデッセイ』感想

油井亀美也さんの講演会を聞きに行ったことがある程度に(つまり、一般的なレベルより少しプラスして)宇宙好きの私です。でも近年の『インターステラー』とか『ゼロ・グラビティ』とかは見てません。『アポロ13』は大好きです。
そんな私が映画『オデッセイ』を見てきました。


幼稚園の給食が先週で終了だったんですよ。今週からは延長保育なので弁当。そして、幼稚園の4月の給食開始は遅いので約1ヶ月間の弁当作りが続く。さらに春休みになると学童に行く息子の分も弁当作り…。この弁当作り生活に備えて元気が必要なんですよ!勇気!本気!ステキ!そして元気!というわけで先週のうちに見に行ってきました。


この『オデッセイ』、タマフルの「ムービーウォッチメン」で宇多丸さんの感想を聞いた限りではもっと全編ディスコサウンドでノリノリな映画かと思っていたけど、そうでもなかった。マークだって落ち込むときは落ち込む。
以下、ネタバレしている感想。
(まだ見ていない人は、公式サイト、いやポスターすら見ないようにして映画を見に行った方がより楽しめるよ!)












というのは、ポスターのコピーが「70億人が、彼の還りを待っている」なんですよね。当初は、彼は地球と交信することができないんだけど、このコピーを見ていれば、序盤で火星に取り残された後も「どうやら地球と交信できるようにはなるのだな」と思えるから絶望感が薄れてしまうのでは…と思うんだけど細かいことはいいのか。
まあそれはそれとして、マークが(落ち込むときは落ち込むけど)諦めないのがいい。そしてマークだけでなく映画に登場する人全てが諦めないのがとてもいい。

 序盤は非常にシリアスなんだけど、あそこまでシリアスでなくてもよかったと思う。

船長の音楽の趣味!最高じゃないですかあ!!ていうか船長「宇宙飛行士」であり「船長」であるからにしても超人すぎます。頭の回転が速くて決断力があり、最後は「自分の手で助ける!」という情の厚さ。これで音楽の趣味が「わかってる」趣味(近未来だから何が流行ってるんだかわからないけど何かオシャレ系?)だったらただの嫌味な人ですよ。私がディスコ音楽好きというのもあるけど、船長がディスコ音楽好きで良かったーっ!

あと、視点について。この映画ではマーク主観や第三者的にマークを映した映像だけでなく、火星基地のカメラ映像、マークの宇宙服に取り付けられているカメラの映像、記録用のパソコンに向かって語りかけるマークなど様々な視点が出てくるのですが、この転換が複雑すぎ(いい意味で)。これによって非常に客観的かつスタイリッシュな映画になっていると思います。マークの頭の良さと合わさって「あー頭のいい人についていけない!」感。もう一度見る機会があったら整理してみたいですが。

クライマックスの「アイアンマン」は…「ええ!?」と思ってしまった。原作では、提案するけど却下されているらしいですね。
エピローグは素晴らしかったです。あのメンバーの物語を最後まで、隅々まで見たいと思っていたので。


ということで「よく知らないけどとにかく見に行って、心温まって、帰ってきた(泣いたので眼が疲れた)」わけなんだけど、それから今週一週間弁当作りを続けた結果…
何か「アイアンマン」に対する怒りだけが残っている状態!
つまり、一時的に元気が得られたとしてもそれ以上に肉体を酷使していたら意味がない!…っていうか疲れてる。