ニッポンの書評(800字感想文)

   豊﨑由美様。私はあなたの、それほど熱心ではないファンです。あなたの著作は何冊か持っていますが、あなたの『ニッポンの書評』以降の著作や、Twitterでの活動のことはよく存じ上げません。ここではあくまでも『ニッポンの書評』でのあなたの意見に対する感想を書きます。
 
   私はあなたのファンであると書きました。あなたの文学への愛と、その教養に惹かれました。「この人の話を理解できるようになるためにもっと本を読むぞ!」という気持ちにさせてくれました。この本でも、付箋を使用したあなたの本の読み方はとても参考になりましたし、あなたが感心したという書評の数々は確かに面白く、今まで読んだことのなかった小説や書評と出会うことができました。感謝しています。
 
   しかし疑問もあります。まず対Amazonレビューの章は不要ではないでしょうか。この章のみ質の高い書評と低い書評の比較がありませんが、これはあなたから見てAmazonレビューの質が低すぎたからだと思っています。それならば「語る必要なし」と一言で斬って捨てればいい。「営業妨害」などという逃げはいらない。営業妨害のような悪意のレビューに対しては、それこそAmazonに削除を依頼するか「Amazonレビューメッタ斬り」でも行って営業妨害アカウントを明らかにするかしかないが、あなたはそんな運動に興味がないのだから。
 
    また、書評ブログに厳しいですが、これは「書評」と冠していながらレベルが低いことへの怒りと受け取りました。しかしレベルが低い者は批判を書くべきでないとは思いません。例え人から見てどんなに見苦しくても、書きたいと思ったなら書けばいいと思うからです。公の場であるという意識は必要ですが。
 
   知識がない、語彙がない、そして有名でもない。でもそれは人が一生をかけて手に入れていくべきもので、書く前から誰かに斬って捨てられるものではないと思っています。感想文上等。