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『6才のボクが、大人になるまで』感想

※ネタバレしています。

ネタを知ったからどうこうという映画ではないけど、詳しい展開を知らずに見た方が絶対に楽しいよ!

6才のボクが、大人になるまで。 ブルーレイ+DVDセット [Blu-ray]

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「同じキャストが12年間演じる」などの前情報を全く知らずに見たのですが、本当に面白いです、この映画。私はレンタルしたのですが3回見返しました。

スクール・オブ・ロック』のリチャード・リンクレイター監督だってことも知らずに見たんだけど、『スクール・オブ・ロック』は普段DVDをあまり買わない私がわざわざ買って持っている数少ない作品のうちの1作なので、この監督作だからこんなに気に入った、ということもあるのかもしれない。

見るたびに泣けます。見返すと「ああ、こんなこともあったよね…でも、大きくなるんだよね…」と、泣ける度が上がっていきます。反面、二番目のパパのもとでの嫌な展開が見返すほどに嫌で嫌で仕方なくて、どんどん身構え度が上がって行くのですが。でも、「それでも面白い!」と思って何度でも見返したくなる映画です。

なぜ、そんなに面白いのかというと…


あるあるネタが秀逸

この映画はフィクションなので主人公の家族はもちろん実在しないのですが、家族・きょうだい・そして離婚にまつわるあるあるネタがたくさん散りばめられています。その内容がいかにもありそうなことばかりなんです。例えば、
  • うるさめ女児とおとなしめ男児の組み合わせのきょうだい
  • きょうだいゲンカ、自分からちょっかいを出したくせに、反撃されるとウソ泣き
  • 軽く「ママきらーい」とか言う
  • 離婚したパパは遊び担当
  • 離婚したパパについてママに「パパのこと、まだ好き?」とか聞く(これについてママが「まだ愛してる」って答えるのがすごい。私は「別にフツー」って答えてる。)
  • 中年になったママが急に「これからは捨てる!」とか言い出す(断捨離⁉︎)
これらのあるあるネタが次々と描かれるので「こんな家族ありそう」とイメージがしやすい。
それでいてママもパパも魅力的なので、見ていて嫌な気分にはなりません。主人公の少年はおとなしい性格なので感情移入を妨げないし。

responsibleなママ

すなわち責任感が強い。ママが度々「責任」という言葉を口にするので、私はこの映画で「責任=responsibility」と言うのだということを学んだ。見ていて、若いけど本当に責任感のある人だと思った。

常に子供たちに本音で接してるのも良い。


子供っぽかったパパの成長

パパは当初、子供以上に子供っぽい人として描かれます。
例えば面会の後、おばあちゃんの家に子供たちを送ることになっていたのに「別にいいよな!」と勝手に予定を変更してママの家に子供たちを送り、家に上がって子供たちと話しているシーンがあります。
これ、わかってやってたら立派なモラハラだと思うんですが、この映画の場合この時点のパパは「わかってない」!(そして、ママにしっかり怒られてます。)
その後の子供たちとの面会シーンを重ねて見ると、パパはそういうことをわざとする男ではない、ただ、親なのに子供なのだとわかります。
でも、そんなパパも成長するんです。そこに感動させられます。
定職に就いた後には「responsibility」と口にするようになるんだよなあ!

自分と結びつけて考えると

私も息子と娘を持つ母であり、そして母子家庭の母でもあるのでついつい自分と重ね合わせて見てしまいます。
「あー、うちの息子も主人公の少年のように大学進学が決まって、奨学金がもらえて、さらにバイトもして、夢中になれる何かを見つけて、モテたりしないかなー」などと思ってしまうんですが…
「じゃあお前は主人公のママと同じように大学で学んで修士号を取り、さらに大学で教えるようになれるのか?」というと無理無理。そうだこの話はフィクションだったわ。でも、ママが主人公の少年が大学進学で家を出るときに言う「もっと長いのかと思ってた!」はきっと真理なんだろうなあ…という気がするので、自分が同じ立場になるまでに少しでも後悔しないように、毎日を大事に過ごしていきたいと思いました。